悪夢対策はできる!? 嫌な夢を(なるべく)見ない方法!

悪夢を見ない方法!

目を覚ますほどの悪夢を見ることがあります。
夢だと安心すると同時に、なんだか気分が沈みませんか?

現実ではないといっても、怖い体験に違いはありません。

悪い夢は、近い未来に不幸が起こったり、もしくは幸運の前兆だったりするのでしょうか?
大丈夫です。
悪夢に、そのような意味はありません。

誰もが、悪夢を見ています。
そのためか研究報告は、たくさんあります。

今回は、悪夢をなるべく見ない方法を解説します。

バラの香りで悪夢を回避する

夢は、体の感覚を反映します。
睡眠中、外部からの刺激があれば、その刺激に沿った夢を見ます。

外部からの刺激とは、体の感覚や、聴覚、視覚の刺激です。
ですから、匂いの刺激も、夢に影響します。

夢のテーマと、外部刺激についての研究報告があります。
この研究報告によると、睡眠中に「腐った卵のような匂い」を嗅がせると、嫌な夢を見るようになりました。[※参考文献1]

一方で、睡眠中にバラの香りを嗅がせると、ポジティブで幸せな夢を見ることが多くなりました。

この研究は、「バラの香りで、夢の内容を変えられる」ということを示唆しています。
もちろん「悪夢を全く見ない」という訳にはいかないでしょう。

それでも「香りで悪夢をなるべく減らし、幸せな夢を見る」という方法は、試してみる価値があります。

この香りは、バラである必要はありません。
もっとも幸せに感じる「心地よい香り」を見つけてください。

9時間以上寝る人は悪夢を見やすい

846人を対象にした睡眠の研究報告があります。
この報告によると、9時間以上の長い睡眠と、悪夢を見る割合に、繋がりが見つかりました。[※参考文献2]
また、心配が多い人ほど、悪夢も多く見てしまいます。

この研究報告は、「9時間以上の睡眠が悪夢を引き起こす」とまでは言えません。
多い傾向が見つかった」という相関関係です。

長い睡眠は、レム睡眠(夢を見やすくなる時間)を増やす可能性があります。
悪夢は、レム睡眠中に多くなる傾向があるのです。

例えば、心配ごとが多くて、眠れない日が続いたとします。
そうであれば、その後の睡眠時間は、長くなるかもしれません。
したがって、睡眠時間を削るより、心配を減らすことを考えた方がよいでしょう。

お酒は悪夢を増やす? それとも減らす?

上記の研究報告では、アルコールと悪夢に、関連が見つかりませんでした。
以前の研究では、お酒を飲むと、レム睡眠が長くなり、悪夢を増やすと考えられていました。

したがって、お酒を飲む・飲まないは、悪夢と関係があるか不明です。
ひとつ言えるのは、お酒を飲まないに越したことはありません。

考えないように意識すると逆効果

嫌な上司のことを考えないようにすると、その上司が夢に出てきやすくなります。

これは「考えるのを避けようとする」と、逆に頭から離れなくなるのと似ています。
考えない」というのは、難しいのです。

研究報告によると、思考に囚われる人は、悪夢を報告することが多くなりました。[※参考文献3]
とくに人間関係などが、夢に出てきやすいようです。

例えば、恋人に捨てられるのを常に恐れている人がいます。
そのような人は、恋人が浮気をしたり、別れる夢を見てしまうのです。

これは、本人の性格にもよるので、対処するのが難しくなります。
(性格は、簡単に変えることができません)

別のことを考える

考えるのを辞めようとすると、逆に考えてしまうのが人間です。
唯一できることは、別のことを考えることです。

研究報告によると、「赤いリンゴ」について思考を辞める場合、「黄色いヒマワリ」について考えることで、思考を止めることができました。[※参考文献4]

別のことを考える」という単純なトリックです。
しかし、これは効果的です。
失恋したとき、仕事に執念を燃やすのと同じです。

最後に

悪夢については、比較的多い研究報告があります。
マウスによる実験では、「現実世界の恐怖体験が、夢の中でも再現されている」という研究報告もあります。[※参考文献5]

おそらく、怖い経験をした場所を学習したり、対処するために、夢を見ているのでしょう。
いずれにしても、悪夢をまったく見ないのは、難しいことです。

寝室に好きな香りを漂わせておけば、悪夢を回避できる確率が増えます。
香りは、聴覚や視覚よりも弱い刺激です。

好きな香りは、睡眠の邪魔もしません。
したがって、リスクもありません。

さっそく、エッセンシャルオイルやアロマを試してみると良いでしょう!

参考文献

  1. Information processing during sleep: the effect of olfactory stimuli on dream content and dream emotions
  2. Nightmares in the general population: identifying potential causal factors.
  3. Dreaming and personality: Wake-dream continuity, thought suppression, and the Big Five Inventory.
  4. Measuring Thought-Control Failure: Sensory Mechanisms and Individual Differences
  5. Reactivations of emotional memory in the hippocampus-amygdala system during sleep.