ツイッター、フェイスブック、インスタグラムといったSNSは、2010年代以降、日常的に使われ始めました。
その頃から、私たちの記憶には、SNSが存在するようになります。
そして人類は、SNSの夢を見るようになりました。
夢は、記憶から再生されます。
飛行機のない時代に、飛行機の夢を見ることはできません。
2000年代であれば、mixiといった古いSNSの夢を見ることができました。
SNSの夢とは?
夢は、感情的な世界です。
夢を見ているとき、感情に関わる脳の領域が活発になります。
一方で、論理的な思考の領域は、ほとんど活動しません。
あきらかに奇妙な夢であっても、その状況を不思議だと思うことができないのです。
夢の中では、感情だけが活動しているのでしょう。
SNSは感情的です
SNSは感情的な言葉であふれています。
誰かが怒っていて、誰かが幸せな写真をアップします。
言ってしまえば、SNSは、感情の増幅装置です。
プラスになることもあれば、ときにメンタルへのマイナスにもなります。
感情的になりやすいので、夢にも出てきやすくなります。
感情的なことがあると夢を見やすい
例えば、夕方に怒りを経験した場合、怒っている夢を見やすくなります。
このようなことから、SNSで感情的な体験が多いと、夢にも出てきます。
また、仕事でSNSアカウントを運用している人は、SNSで炎上の夢を見るかもしれません。
SNSが生活に重要なほど、ネガティブな夢を見る可能性が高まります。
プレッシャーから、失敗したときの不安が夢になります。
SNSに、のめり込み過ぎると
SNSに、のめり込み過ぎると、SNSの夢が増えます。
それは、現実の経験が、夢で再生されるからです。
そうは言っても、夢を見るのは仕方がないことです。
怒りを経験すると、自分が怒っている夢を見てしまいます。
逆に、穏やかな心理状態だと、良い夢を見ることが増えます。
「SNSは心理面で悪い影響だ!」
という研究もあれば
「そんなことはない」
と否定されたり
「SNSはメリットが勝る」
という報告もあります。
SNSの研究は、意見が割れています。
しかし、最近の研究報告では、「自己肯定感に悪い影響がある」という見解が勝っています。[※参考文献1]
比較をやめるとき
インスタグラムは、「いいね」の数を隠すようになりました。
これは「他人との比較をやめましょう」というメッセージです。
インスタグラムの「いいね」を非表示にすることは、企業側としてマイナスかもしれません。
それでも、「ユーザーの自己肯定感を守る」という社会的な貢献を優先させています。
自己肯定感を守る
SNSは、自己肯定感を傷つけることがあります。
これは「他人が実際よりもよく見える」という人間の心理です。
とくにSNSでは、誰もが最高の瞬間を投稿します。
そして、誰もが「最高の状態を見せている」ということがバレない努力をします。
困ったことに、「どうせ細工してるんでしょ」と、斜に構えてみても、自己肯定感は回復しません。
基本的な回復方法は、不完全を受け入れることです。
誰もが、完璧ではありません。
自分も、完璧にはなれません。
まずは、この2つの事実を認識することから始めましょう。
「負」は「正」よりも、強い感情を残します。
「正」を高めるよりも、「負」を受け入れて、やわらげることが大切です。